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民主文学えひめの会

日本民主主義文学会愛媛支部のサイトです

田島一文学会会長の講演会

9月16日に新居浜市で愛媛革新懇2018年度総会が開催され、田島一日本民主主義文学会会長の講演を60名の参加者が熱心に聴きました。
民主文学えひめの会からも約20名が参加しました。会長は「生きる力を文学でー私たちの現在と未来を共に考えませんか」と題して講演され、「読書は、人間としての自己形成に大きな役割を果たすこと。小説とは、人が生きていることの意味を読者に向かって問いかけるもの」と話され、「人は様々な体験の中で、人に伝えたいと思う体験をする。それを書いてみよう。胸の奥深くにある燃える思いを表現しよう」と呼びかけました。

また、自らが小説を書き始めたころのことや、自らの長編小説についても触れ、特に「2008年末の『年越し派遣村』や『非正規切り』の現実が私に小説を書かせた」と述べました。
総会が終わってから引き続き、民主文学えひめの会主催で会長との懇談会を持ちました。司会は鴨川事務局長、開会あいさつを大澤会長から行って、率直な質問や感想、意見の交換などを約1時間実施しました。全体を通して3時間余の会議となりましたが、大変充実した時間でした。
次に後日、田島会長から頂いたメールの一部をご紹介いたします。 (お)

「16日は松山、今治からと大勢お越しくださり、また懇談会を設定していただくなど、ご尽力くださいましてありがとうございました。大澤さまのお元気なご様子、嬉しく存じました。
 多くの方とご一緒できましての文学の話は、楽しいひとときでした。御礼申し上げます。 支部の皆さまによろしくおっしゃってください」

『歌集(3)共に行く』を読んで

    大澤ワールドへ、ようこそ!  大川 史香

「ハイタッチ!おお伸びたなあ、背丈まず聞きて始まる孫との会話」
   歌集の第一首目です。対象を見る温かい眼差しと、品格のあるウィット。自然体でなめらかに詠う大澤ワールドに引きこまれ ていきます。 
「爺ちゃんは五歳の時だわが家から見たきのこ雲孫に聞かせる」
作者はその時、広島県に居たのです。その事が揺るぎない生き方として、作歌の底に据えられていると感じました。
「『六の日』は静かに語るマイク持ちあのきのこ雲この目で見しを」  現政権への痛烈な批判、九条改憲を許さない、原発ゼロ実現  をと力強く詠い、素直な口調のわかりやすい歌が立ち上がってきます。
「ともに佇ち非戦を誓う碑の前に油断できぬぞこの国の明日」 
「寒風に負けてたまるかペダルこぐ辺野古の海につながる海道」
「戸惑いて遅めに咲きし桜花遅るる復興嘆きて散るか」 
「五千人の避難を船でと言いながら伊方以西は棄民を謀るか」
   細長く美しい半島の西方に三基の原発があります。岬の鼻の鯛は身が締まり美味でした。高齢の村の住民の避難、船にスムーズに乗れるか。可能か。強く言い切る結句は作者の持ち味です。
「行進は足も気遣い一歩ずつ今年も完歩す ほら、雨あがる」 軽快なリズムも大澤さんの持ち味です。
  『歌集(3)共に行く』は、2012~17年の435首が歌年代別に編まれています。その間、脳内出血、腹部大動脈瘤の大手術をこえ ての発刊に、私たちにも感慨深いものがあります。「ほら、雨あがる」結句のこの前向きな姿勢が先の大病を越える力につながる のでしょう。 
「無断にもオレンジルートと名付け飛ぶ色づく蜜柑のこの蒼き空」  
「オスプレイ岩国・普天間飛ぶ音に瀬戸の潮風しぶきて叫べ」 古里を切り裂くな!オスプレイ。強く詠い収め、作者も私たちも怒っています。
 「『分かりやすいから好き』歌集へのあなたのひと言 大切にする」   確かなリアリティの歌、光景の見える歌がストン、ストンと腹に収まります。 「寒暖差に反応過敏なわが鼻の粘膜勝手にハ・ハ・ハ・ハクション」 「ホウッと吼え真っすぐに押す琴勇輝そのまま押せ押せ突いて押せ押せ」 短歌を難しく考えなくて良いと言うように、肩の力を抜いて、自在に詠えば、そう、こんな楽しい歌に仕上がります。  
「獅子連の夜毎の稽古がんばれと若い衆らにビール差し入れ」 「境内に太鼓ひびきて若い衆の獅子舞う気合い若葉を揺する」
  氏子総代として地域のお世話をしています。「えひめ新歌人」の柱でもあり、「民主文学えひめ」の会長としても活躍です。
「歌会は今日三百回!その半ば共に詠い来この道をゆく」 「年二回発刊つづけこの十年ペンしたたかに地域の息吹きを」(民主文学えひめ誌) 「『出来たてのホカホカの本ありがとう』あなたのメールも湯気たつ気配」  
「大雨になぎ倒されし葦群れの下を構わず水は流れる」  流れゆく水の不変、それは作者の姿です。
「夕映えをうつす水田のしずもりに農うち壊すたくらみ許せず」 広く暮らしを見つめて叙情豊かに詠いあげます。
「年甲斐もなきなどと言うな今だからやれる年なのだ!そう思えばいい」 「加齢ですなどといわれておめおめと薬を提げてどの道をゆく」 「老いたるを恐れずへこまず無視もせずたまにはつくる相聞の歌」 「ランチ取り近況語る面々の声の太さは耳の遠さか」 誰もが不安を抱えています。作者も又。 しかし不安を包み込み、暮らす姿を感じます。短歌に詠い、乗り越えて生きる、短歌の力も感じます。 作者の考え方、主張が明確に伝わり、人間味溢れる歌の最後に『共に行く』その歌です。
「欲張れど死の体験はできないがその一歩前たしかに行った」 
「食細き日々つづくわれ心配し励ます妻の声も辛かり」
「木漏れ日に森のもみじのひかる赤あなたと歩む息を整え」  
「こうこうと照る月の下この道を君と一緒に一歩を前に」
  ひたすら燃やしつづける火、家族との絆、大澤さんの息遣いが心に響いてくる歌集です。
    (おおかわ ふみか 民文えひめ 会員・えひめ新歌人 会長)

訪問者、1万名を超えました

2008年3月に開設した民主文学えひめの会のホームページへの訪問者数が、丁度10年を経過した2カ月前の本年3月に1万名を超えました。1日平均の訪問者数はほぼ3名となります。 そしてこの1カ月くらいは数人の訪問者がある日も珍しくありませんし、先日は10名(新記録)の訪問がありました。記事の更新はなかなか困難なのですが、この「雑感」欄への書き込みなど工夫をしてゆきたいと思います。(お)

訪問者数は、現在7777人です!

偶然ですが、訪問者数のカウントが現在ラッキーセブンのみごとに並んだ7777人と表示されているのに出会っています。このままでいて欲しいような、いやいやもっともっと多数の人にご訪問いただくことが大切なことですね。(お)

「山の文学学校」に参加

・1月9日から12日、信州の下諏訪で開かれた民主文学の「山の文学学校」に参加しました。諏訪湖を臨む諏訪神社の境内にある山王閣ホテルに50名近くが参加したでしょうか。僕は「悪女の系譜」と題して話される大阪大学の名誉教授の市川明先生の講義に出席しました。「悪女の系譜」という題が何となく惹かれました。珍しさもあってでしょう。

・市川さんはギリシャ悲劇の女王メデイアやアンテイゴーネを分析、悪女性を説明されました。蜷川幸雄演出の舞台DⅤDを駆使して、悪女のリアルさを見せるのです。大竹しのぶ役のメデイアはなかなかの迫力でした。舞台の水を張ったプールに大きなハスの花と葉を浮かべ、極楽の池を再現しての様は斬新と言おうか東洋的と言おうか、驚きました。

・悪女というのは男性社会から見たものであって、「何故悪女となったのか、その訳は?の解明が大事だろうと思います。日本社会でも、古くは道鏡と結託した藤原薬子、応仁の乱に発展した日野富子、江島生島で有名な大奥女中の江島、金色夜叉のお宮など、悪女になったのはそれなりの理由があるようです。

・11日午後からオプショナル・ツアーということで安曇野の大王わさび園、碌山美術館、臼井吉見記念館に行きました。大王わさび園は黒沢明の「夢」という映画にも出ていて水車小屋は素晴らい田舎の風景です。そして荻原守衛、碌山美術館は魅力的な、人間味溢れる美術館です。「女」の像にはしばし時間を忘れて観ていました。臼井吉見は評論家なので朱の入った生原稿をじっくりと見ました。小雪の舞う午後でしたが、近くの道の駅で土地の産物を求めたのも良い思い出となりました。

・「山の文学学校」に参加していい刺激を受けたこともさることながら、書くことの意思を持ちました。(川口一夫)

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